ごみの焼却もいずれできなくなるかも!?埋め立て用地の限界
ごみが増えていくと出てくるのが処理問題です。
焼却をすれば灰が発生しますし、不燃物に関しては焼却することができずにそのまま埋め立てることになります。しかし、どこにでも自由に埋めることができるわけではなく、ごみの処理に適したように準備された土地でなければいけません。
このままごみが増えていくと埋め立て用地が限界を迎えようとしています。
埋め立て用地が限界を迎えている背景には2つの問題があります。
1つ目は、単純にごみの量の増加です。可燃ごみであれば、焼却をすることによってある程度体積を減らすことができますが、家電などといった不燃ごみに関しては焼却することができず、体積を小さくすることが難しいです。プレス機などを使い、ある程度押しつぶした状態で処分はしますが、ごみの量が増加すれば埋め立てるごみの量が増えていきます。
これを防ぐためには、ごみを捨てる消費者の意識が大切です。ごみの減量に努める、リサイクルできるものはリサイクルに回すなど、一人一人の意識を高めることによって埋め立て用地の確保が可能になります。
2つ目は、埋め立て用地の確保の問題です。
ごみを埋め立てするには広大な敷地が必要です。さらに、トラックの出入りができる、地域の住民の了承が得られているなど環境面への配慮も必要になります。
多くの自治体では人があまり住んでいないエリアにごみの処理施設を作り、その周辺部を整備して埋め立てをしていますが、都市部を中心に埋め立てをすることができるエリアそのものがないという問題が発生しています。東京では、かつて沖合の埋立地をごみ処理場として利用していました。
しかし、漁場の保護や水産資源の確保などもあって、近年では沖合の埋立地もごみ処理場として利用できないケースが増えてきました。このままでは埋め立てすることができる用地が不足することも懸念されており、自治体の枠を越えてごみの移動をし、処理するということを行っているところも出てきています。