解決 ごみ問題

台湾にある産業廃棄物やごみを使って作られた公園

台湾にある産業廃棄物やごみを使って作られた公園

台湾にはごみで作られた公園があるのを知っていますか。
それは台北市の高架下に期間限定で設置された公園で、すべての遊具が産業廃棄物を素材としています。台北市には市内に800近い公園がありますが、どの公園も同じ遊具ばかりで面白みがないという声も少なくありませんでした。禁止事項も多く、子供たちが自由に遊べる公園といったイメージとはかけ離れていることを指摘する声もあったようです。
そこで、市内のアーティスト達がスペインのアーティスト達とコラボして、廃材を使った公園を台北市内各地に造り上げました。

古い街灯の廃材を溶接して作ったブランコやハンモックをはじめ、様々な遊具が一つになっている物や古い冷却塔を使って作ったボールプール、ごみ袋をつないで作ったエアドームなどが作られたところもあります。

市民の声を集めてより良い形にしようと意見を記録するシステムも作り上げており、今後試験的なものではなく、より良い形で新たな公園を作り上げることができるのではないかと期待する声もあります。

台湾では日本よりもリサイクルに関しての考え方が進んでおり、ごみ分別状況は日本よりもはるかに厳格です。
そのため、ごみの処分だけではなく、再利用に関しての関心も非常に高く、公園で産業廃棄物を再利用する試みはおおむね市民の間で高く評価されています。台北市側でもよりよくリサイクルできる方法の一つとしてこの試みを評価しており、都市計画の一環として利用するかどうか検討中です。

この試みが成功するか注目しているのは台湾だけではなく、日本もです。日本でも注目を集めているプロジェクトとして、SNSなどで話題となっています。
日本国内でも産業廃棄物の処理に頭を抱えている自治体は多く、廃材処理の方法の考え方の一つとなる可能性があるからです。日本で処理されている多くのごみを減らす方法として、参考にすることができるのではないかという意見を述べる人も少なくありません。